円形脱毛症の真相

円形脱毛症は【10円ハゲ】とよく言われる病気です。
10円ハゲという通称どおり、頭髪に10円玉に似た大きさの円形の脱毛症状が出ます。
脱毛の円が大きくなると「500円ハゲ」とか、
逆に小さくなると「5円ハゲ」とか。
さらに拡大して、長方形のハゲになると「1000円ハゲ」とか。
そんなハゲはみたことありませんが。
■10円程度はマシな部類
円形脱毛症はその名から丸い形にハゲるものと世間的には認識されています。
この認識は間違っていませんが、円形脱毛症はそれだけではありません。
この病気は5つのタイプがあり、同じ円形脱毛症といっても見た目はまったく違います。
1.単発型
このタイプが一般的に知られている一番ポピュラーな円形脱毛症です。
まさに10円ハゲと呼ばれているそれにあたります。
大きさは10円程度で済めばよいのですが、
500円どころか小皿程度の大きさに進行することもあります。
小さいものであれば、脱毛場所にもよりますが隠すことも比較的容易です。
2.多発型
単発型の脱毛状態が、複数頭髪に現れます。
髪の毛のある部分とない部分が水玉模様のようになります。
単発型は地毛では隠しようがありませんので、日常生活に支障きたすかも。
3.全頭脱毛症
呼んで字の如く、頭髪が全て脱毛してスキヘッドの状態になります。
これも円形脱毛症の一つ。
4.蛇行状脱毛症
後頭部・側頭部の髪の生え際が蛇のように細長く脱毛する状態。
これもまた円形脱毛症のひとつ。
5.汎発性脱毛症
円形脱毛症の中で一番やっかいなのがこの症状。
頭髪はもちろんのこと、全身の毛という毛が完全に脱毛していきます。
ひげ、わき毛、陰毛はもちろんのこと、眉毛やまつ毛といったところの毛もごっそりいきます。
一見ぜんぜん別の病気にみえますが、
円形の脱毛部分が全身に、しかもどんどん重なっていくことで起こります。
■メカニズム
10円ハゲなんていうオチャメなあだ名のお陰で、世の中からはかなり甘く見られていますが
上記の症状を知ってしまうと、かなり凶悪な病気であることがわかると思います。
では、円形脱毛症はどういったことで発症するのでしょうか。
円形脱毛症の脱毛メカニズムはかなり単純です。
今回出てくるのは正義の味方として有名な「リンパ球」と、
善良なる一般市民の「毛根」。
この二人に起こる悲劇です。
リンパ球は、体内に密かに入り込み悪さをする
悪の集団「細菌」や闇の組織「ウイルス」をやっつけるため
日夜命を賭して戦っている僕らのヒーローです。
彼がいなければ僕らは簡単に細菌やウイルスに侵され、土に還ることでしょう。
誰からも感謝され、誰もが憧れる僕らのヒーロー。
しかし彼の正義に疑問をもつ市民も少なからずいました。
その理由は・・・
実は、正義のヒーローであるリンパ球は
その正義感によるものなのか、あるいは単純な勘違いなのか、
こればかりは誰にもわかりませんが、
時として無抵抗な一般市民である毛根達を殺害しているのです。
彼にとってみれば正義のための些細な犠牲とでもいうのでしょうか。
それとも、正義という重圧に耐えられなくなった彼の心が、
時として悪の心が支配するのでしょうか。
その答えは現代医学では未だに解明できません。
しかし、リンパ球がなんらかのきっかけで免疫異常という暴走モードに突入し、
毛根を異物という敵とみなし、あらん限りの残虐をつくすのです。
あぁ・・・リンパ球さえいなければ円形脱毛症は起こらないのに。
しかし僕らの体はリンパ球がいなければ、細菌やウイルスと戦う術がありません。
僕らはリンパ球に自分の体を人質に取られ、身代金として毛を与えるしかないのでした。
■ストレスが要因?
円形脱毛症はリンパ球の血迷った行動のせいで起きるのですが、
じゃぁなぜ彼は血迷ってしまうのかは、今のところ不明です。
ですが一般的に言われているのが「過度のストレス」ですよね。
仕事や恋愛などで、死ぬほど悩んで苦しい思いをしていると円形脱毛症になる。
つまりは精神的ストレスが円形脱毛症につながる。
確かに過度の精神的ストレスを抱えている人が
円形脱毛症にかかることは多く報告されているので
関係がないわけではないと思われます。
ですが、生まれてまもない幼児も円形脱毛症になったりします。
そんな子達が過度のストレスを感じているとは考えにくく
精神的ストレスは円形脱毛症の一つの要因であり、それが全てではありません。
最近注目されているのがアレルギーとの関係です。
実は円形脱毛症患者の半数近くがアトピーの素因がありることから
なんらかの関係があるものというのが現段階での見解です。
■なりやすい人
円形脱毛症は生きとし生けるもの全てに平等という神のような病気です。
性別はもちろんのこと、幼児から高齢者まで、
全ての壁を越えて老若男女問わず発症します。
その中でもアトピーの方はなりやすいようです。
■治すためにすること
円形脱毛症は自然治癒で治ることが多いです。
小さい10円ハゲ程度で病院に行っても
「2〜3ヶ月しても生えてこないようならもう一度来院してください」と
放置を勧められることでしょう。
この放置期間で自然と治ってしまう人もかなり多くいますが
逆にひどくなる人もいます。
もし円形脱毛症を発見してしまったらとりあえず3ヶ月を目安とし、
それでも毛が生えてこないようなら皮膚科に行くのがいいようです。
しかし、残念ながら現代医学では円形脱毛症に対しては対処療法しかなく、
根本的な解決はできません。
さらに、再発率が30〜40%と言われていますので、
長い付き合いになってしまうのが現状のようです。
以上、【勘違いされている?円形脱毛症の真相】でした。